「同時に何人もやりとりするとか、俺には無理だわ」
マッチングアプリを始めた当初、本気でそう思ってた。
1人の女性に対して誠実に向き合いたい。
それが俺たち40代のおっさんの美学だと信じていた。
でもな、結論から言うと、その「真面目さ」こそが婚活を一番遠回りにしていた原因だった。
今回は、同時進行に罪悪感を覚えてしまう40代男性に向けて書いている。
俺の痛すぎる実体験を、包み隠さず語ろうと思う。
「1人に絞って誠実に頑張ろう」と決めた結果、どんな地獄が待っていたのか。
そして、同時進行に対する考え方がどう変わったのか。
同じ罪悪感に苦しんでるおっさん仲間に、少しでも楽になってもらえたら嬉しい。
「1人の女性に誠実に向き合いたい」──その気持ち、めちゃくちゃわかる
俺たちの恋愛観は「順番待ち」が基本だった
思い返してみてほしい。
学生時代の恋愛って「好きな人ができたら、その人だけ」が当たり前だったよな。
同時に2人の女性にアプローチするなんて、それだけで「チャラい奴」認定されてた。
合コンでも「今日はこの子に集中しよう」みたいな美学があった。
告白して付き合うまでは、他の女性には目もくれない。
振られたら傷を癒やしてから、次の恋を探す。
その「順番待ち」のプロセスこそが、誠実な恋愛だと思っていた。
俺たちの恋愛観は、昭和〜平成のドラマや漫画で育ったものだ。
「一途に想い続ける男がカッコいい」という価値観が、骨の髄まで染み込んでる。
複数の女性と同時にやりとりしてる自分が、どうしても「不誠実な男」に思えてしまうんだよな。
マッチングした瞬間「この人かも」と思ってしまう病
アプリで気になる女性を見つけて「いいね」を送る。
マッチングが成立して、メッセージのやりとりが始まる。
プロフィールを読み込んで「趣味も合いそうだし、価値観も近い」と感じる。
この時点で俺の頭の中は、もう「この人に賭けたい」モード全開になっている。
他の女性に「いいね」を送ること自体が、なんだか浮気をしているような気分になる。

いや、まだ会ってすらいないのにな…。冷静に考えたらおかしいんだけど、当時は大真面目だったんだわ。
まだ一度もデートしてない段階で、勝手に「一途な男」を演じてしまう。
40代婚活男子の、あるあるすぎる症状だと思う。
ネットで「マッチングアプリ 同時進行 何人」とか検索して、3〜5人が普通と知って震える。
「みんなそんなに器用にやってんの?」と、困惑するのも無理はない。
でも、俺たちが感じてるこの違和感には、ちゃんと理由がある。
昭和・平成の恋愛ルールと、令和のマッチングアプリのルールは根本的に違うんだ。
1人に絞った俺の末路──フェードアウトという名の死刑宣告
「この人だ」と決めて他を全切りした結果
当時マッチングしていた女性の中に、特に話が合う人がいた。
メッセージのテンポも良くて、毎晩LINEが続いた。
共通の趣味の話で盛り上がり、「今度一緒に行きましょう」なんて約束もした。
この人となら、きっとうまくいく。
「もうこの人しかいない」と確信した俺は、ある決断をした。
他のマッチ相手への返信を全部やめた。
新規の「いいね」も止めて、アプリの通知もオフにした。
完全に1人だけに集中する体制を整えた。
「これが誠実な男のやり方だ」と、謎の達成感すら感じていたのを覚えている。
既読スルー→返信遅延→音信不通の3段階崩壊
異変は、ある日突然やってきた。
いつもなら数時間で返ってくるLINEが、その日は丸一日返ってこなかった。
「忙しいのかな」と自分に言い聞かせた。
翌日、ようやく返信が来たけど、明らかにテンションが低い。
スタンプだけの返事。
話題を振っても一言で終わる。
そして3日後、完全に既読すら付かなくなった。
何度メッセージを見返しても、自分が何か失言をした形跡はない。
原因がわからないまま、ただ静かに切られた。
手駒ゼロのおっさんが見た景色
ここからが本当の地獄だった。
他のマッチ相手は全員切ってしまった後だ。
アプリを開いても、やりとり中の相手はゼロ。
新規マッチもゼロ。
手駒ゼロ、マッチもゼロ、やる気もゼロ。
40代のおっさんがアプリのホーム画面をぼんやり眺める夜の虚しさは、経験した人にしかわからない。
プロフィールを作り直す気力もない。
写真を撮り直すエネルギーもない。
精神的に立ち直ってアプリを再開するまでに、2週間以上かかった。
その間、スマホのアプリアイコンを見るたびに胃がキュッとなった。
「また同じことの繰り返しになるんじゃないか」という恐怖。
新しい写真を撮る気力もなかなか湧いてこなかった。
友達に相談しようにも「アプリで婚活してる」こと自体を言えてない。
1人で悶々と、スマホの画面を眺める夜が続いた。
「誠実だったはずなのに、なんで俺がこんな目に遭ってるんだ」
誰にもぶつけようのない怒りと悲しみが混ざった、あの感情。
その理不尽さが、一番キツかった。
残酷な真実──マッチングアプリの世界では同時進行がデフォルト
相手の女性も同時進行している現実
あの絶望から立ち直った後、俺はあることを調べた。
女性がマッチングアプリでどれだけの「いいね」を受け取っているのか。
婚活ブログや体験談をひたすら読み漁った。
答えを知って、正直ひっくり返りそうになった。
人気のある女性なら、1日に数十通、場合によっては100通以上のメッセージが届くらしい。
つまり、自分が「この人だけ」と思っていた相手は、同時に5人、10人とやりとりしている可能性が高いわけだ。
あのフェードアウトも、相手の女性が他の男性と話を進めた結果だったのかもしれない。
そう考えると、俺の「誠実さ」は相手にとって何の意味もなかったことになる。
いや、正確に言えば「意味がなかった」のではなく「伝わっていなかった」んだ。
だって相手は俺が他のマッチを全部切ったことなんて知らない。
勝手に1人に絞って、勝手に美学を貫いて、勝手に絶望していた。
冷静に振り返ると、なかなか滑稽な話だ。
でも当時の俺は本気で悩んでいたし、同じように悩んでる人も多いはずだ。
「同時進行=不誠実」ではない理由
頭を冷やして考えてみると、同時進行が不誠実だという考え方には論理的な根拠がない。
だって、まだ誰とも付き合っていないんだから。
わかりやすく就活に例えてみよう。
「1社しか受けない就活生」がいたら、周りは止めるだろう。
内定をもらう前に他の選考を辞退するなんて、リスクでしかない。
婚活も同じだ。
交際が始まるまでの段階は「お互いを知る期間」であって、恋人関係じゃない。
メッセージのやりとりは、言ってみれば「面接前の会社説明会」みたいなものだ。
説明会に何社行っても「不誠実」とは言われない。
それと同じ話なのに、恋愛になった途端に罪悪感が出てくるのが厄介なところだ。
同時進行は二股じゃない。
まだ誰とも付き合っていない段階で、自分の可能性を広げておくだけの話だ。
それは「相手への不誠実」ではなく「自分への誠実(自己防衛)」だ。
頭ではわかる。
でも、気持ちがついてこないのが俺たちおっさんなんだよな。
それでも罪悪感が消えないおっさんへ──感情との折り合いの付け方
「頭ではわかってるけど気持ちがついてこない」への処方箋
同時進行が合理的なのはわかった。
でも「理屈ではわかってても無理なもんは無理」という気持ち、俺もよくわかる。
だから、最初から10人も20人も同時進行しろとは言わない。
まずは2〜3人を目安にしてみてほしい。
このくらいなら、1人1人にちゃんと向き合える余裕がある。
メッセージの内容を覚えていられるし、相手の趣味や仕事の話も把握できる。
テンプレをコピペして量産するんじゃなく、相手のプロフィールを読んでメッセージを送る。
「昨日おっしゃってた映画、気になって予告観ました」みたいな、ちゃんとした会話ができる人数に留める。
「数打ちゃ当たる」の本当の意味は、雑に撃つことじゃない。
打席に立つ回数を増やすことだ。
バッティングセンターで適当にバット振り回してたら、そりゃ当たらない。
1球1球ちゃんと見て振る。ただし、打席には何度でも立つ。
これが40代おっさんの正しい「数打ちゃ当たる」戦法だと思っている。
「本命が決まったら絞る」でいい
同時進行を「ずっと続ける戦略」だと思うから、罪悪感が消えないんだと思う。
でも実際は違う。
同時進行のゴールは「この人だ」と思える相手に出会うことだ。
出会えたら、自然と他のやりとりは減っていく。
「この人ともっと話したい」と思えたら、他のメッセージを返す気力が自然と薄れていくものだ。
無理に切る必要もない。心が決まれば、行動は勝手についてくる。
それでいいんだよ。
罪悪感を感じるおっさんは、実はモテる素質がある
ここで一つ、大事なことを言いたい。
同時進行に罪悪感を覚えるということは、相手の気持ちをちゃんと考えられる証拠だ。
「複数の人とやりとりして傷つけたらどうしよう」と悩めること自体が、誠実さの表れなんだよな。
その誠実さは、実際に会ったときに必ず相手に伝わる。
会話中に相手の話をちゃんと聞ける。
デートの後に「今日はありがとう」とお礼のLINEを送れる。
そういう当たり前のことを当たり前にできるのが、罪悪感を感じるタイプの男の強みだ。
だから、罪悪感を感じる自分を責めなくていい。

罪悪感があるってことは、ちゃんと人の気持ちを考えられるってこと。それ、婚活市場ではかなりの武器だからな。
40代おっさんの同時進行マインドセット──3つのルール
最後に、俺が実体験から学んだ「同時進行の3つのルール」をまとめておく。
罪悪感を抱えながらも、うまく折り合いをつけるための考え方だ。
いきなり感情を変えるのは難しい。だから、まずは「行動のルール」を決めてしまう。
ルールがあれば、罪悪感に振り回されにくくなるんだよな。
頭で考えるより先に、体が動けるようになる。
5人以上と同時にやりとりすると、返信が雑になって逆効果になる。
誰に何を話したか混乱して、名前や話題を間違えるリスクも出てくる。
質を保てる範囲でやることで、罪悪感も軽減される。
「この人に失礼のないように」と思えるのは、せいぜい3人が限界だ。
メッセージの段階では広く浅く。
実際にデートしてみて「いいな」と思ったら、深く狭くに切り替える。
2回目のデートに進んだら、他を減らし始めるくらいでちょうどいい。
メリハリをつけることで、罪悪感と効率のバランスが取れるようになる。
相手にも事情がある。自分に非があるとは限らない。
同時進行しておけば、1人にフェードアウトされても「手駒ゼロ」の絶望を避けられる。
これが同時進行の最大のメリットだ。
精神的なダメージを分散できるだけで、婚活の継続力がまるで違ってくる。
まとめ:真面目さは武器だ。ただし、使い方を間違えるな
俺たちの「真面目さ」は、間違いなく武器だ。
でも、その使い方を間違えると自分の首を絞めることになる。
マッチングアプリにおける同時進行は「不誠実」じゃない。
大人のリスクヘッジであり、自分を守るための戦略だ。
罪悪感を感じるくらい真面目なあなたなら、きっとうまくいく。
その誠実さを、正しい場所で発揮してほしい。
「1人に絞ること」が誠実なんじゃない。
「目の前の相手に丁寧に向き合うこと」が誠実なんだ。
同時進行していても、1通1通のメッセージに心を込められるなら、それは十分に誠実だと俺は思う。

1人に絞って玉砕した俺が言うんだから間違いない。同時進行は、自分を守る鎧みたいなもんだ。装備してから戦場に出ような。
フェードアウトされたときの立ち直り方や、プロフィールの見直し方も別記事で書いている。
気になる人はそっちも読んでみてくれ。
